04/09/2026
「就業規則、見たことありますか」
そう聞かれて、すぐに「はい」と答えられる人は、多くないようです。
入社の日に分厚い紙の束を渡された記憶はある。けれど、どこへやったかは覚えていない。
総務の方に尋ねると「ありますよ、たしか、あのキャビネットに」と返ってくる。
そして、そのキャビネットには鍵がかかっている。
実は、条文には、そのあとの工程が書かれています。
労働基準法の第百六条第一項は、就業規則を「常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法によつて、労働者に周知させなければならない」と定めています。
その厚生労働省令(労働基準法施行規則第五十二条の二)が挙げている方法は、三つです。
・常時各作業場の見やすい場所へ掲示するか、備え付けること
・書面を労働者に交付すること
・電子計算機のファイルなどに記録し、かつ、各作業場に、その内容を常時確認できる機器を設置すること
三番目は「記録すること」で終わっていません。「機器を設置すること」まで書かれています。
労働契約法の第七条は「周知させていた場合には」という条件つきで、就業規則の定めが労働契約の内容になる、としています。厚生労働省の通達は、この周知を、労働者が知ろうと思えばいつでも知り得るようにしておくことだと説明しています。
読ませる義務ではなく、読める状態にしておく義務。
なお、就業規則の作成義務があるのは常時十人以上の労働者を使用する使用者です。個別の事情によって結論は変わりますので、気になるときは社会保険労務士や労働局・労働基準監督署にご確認ください。
実例はnoteで(プロフィールのリンクから)
#元経営者 #仕事術 #就業規則